「判別式と頂点のy座標ⅰ」
【1】
2次関数の一般式を変形して
\(y=f(x)=ax^2+bx+c\)
\(=a(x+\dfrac{b}{2a})^2-\dfrac{b^2-4ac}{4a}・・・①\)
頂点の座標は
\((-\dfrac{b}{2a},-\dfrac{b^2-4ac}{4a})・・・②\)
この頂点の座標とx軸との位置関係を見ていきます。
まずは下に凸からいきます
下に凸の2次関数のグラフで
頂点がx軸よりも下に来ている場合を考えます
「x軸よりも下」ということは、形としては
こんな感じですよね
座標でいうと、「頂点のy座標が負の値」という事です
②のy座標の値をみてください
\(-\dfrac{b^2-4ac}{4a}\) これが負の値ということですから
\(-\dfrac{b^2-4ac}{4a}<0\) ・・・③
いま下に凸な2次関数のグラフを考えているので
①の式で
\(a>0\)
です
となると③は
\(b^2-4ac>0\) ・・・④
となります
④の左辺は2次方程式の判別式と同じになっていますよね
つまり、④は、①の式をy=f(x)=0と置いた2次方程式で、判別式>0とい
うことと同じです。
実はこれ、当然なんですね
①の式y=f(x)=0と置いた2次方程式が異なる2つの実数解を持つというの
は、2次関数y=f(x)がx軸との異なる2つの交点を持つことと同じです
その2つの交点のx座標を知りたいと思ったら、y=f(x)とx軸との交点を求め
る計算をしなければならないが、
それは結局、y=f(x)のy=0のときのxの値を求めることに他ならないので、
2次方程式y=f(x)=0を解くことと同じになるわけです。
これはまた、言い方を変えると、放物線①と直線y=0(x軸を式で表すとy=
0という直線になります)との交点を求める式、という言い方もできます。
「下に凸な2次関数の頂点のy座標が“負の値”⇒
ということは、頂点がx軸より下に来ているのだから、
x軸との交点は2個⇒
それはすなわち、
y=f(x)=0という2次方程式の判別式>0⇒
すなわち「y=f(x)=0という2次方程式が異なる2つの実数解を持つ場合」、
ということです
①の形の変形は、「計算マスター」の回でやった通りですが、
自在に出来るようにしておくと、判別式と交点の個数と頂点のy座標の関係
がよく分かるので、一度はやっておくことをお勧めします
(もちろん既にもしくは最初から分かっているという人はやる必要ありません)
(力をつける計算マスター「2次方程式の解の公式の導出」参照)
このあたりの項目は、
「曲線と直線の交点」を考えるシーンは、高校数学全般にわたって出て来ますが、
その基本となる考え方が含まれているので、とても大事な所です。
今回は、「x軸と異なる2つの交点を持つ場合」でした
次回(または次々回)―2次関数(5)―では、「x軸と接する場合」をみていきます。
