三角比の定義

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\(\sin\;\),\(\;\cos\;\),\(\;\tan\;\)の定義です。

「直角三角形」を書いて、

辺の位置関係で「視覚的」に覚えるとともに、

「言葉」でも覚えておくと、より明確になって忘れにくくなります。

「三角比」という名前の通り、

「三角形」の辺の「比」が元になっています。(「直角三角形の辺の比」から角度が180°を超えるものまで拡張していきます)

まずは、

\(\sin\theta=\dfrac{y}{r}\)

\(\cos\theta=\dfrac{x}{r}\)

\(\tan\theta=\dfrac{y}{x}\)

三角比の定義です。

例えば、下の直角三角形なら

\(\sin30°=\dfrac{1}{2}\)

\(\cos30°=\dfrac{\sqrt{3}}{2}\)

\(\tan30°=\dfrac{1}{\sqrt{3}}\)

となります。

それぞれの辺の比の関係を

下の図と、

言葉で表現した式で覚えてしまいましょう。

\(\sin\theta=\dfrac{対辺}{斜辺}\)

\(\cos\theta=\dfrac{底辺}{斜辺}\)

\(\tan\theta=\dfrac{対辺}{底辺}\)

です。

ぜひ、言葉で覚えることをお薦めします。

\(\sin\theta=\dfrac{対辺}{斜辺}\) \(\cos\theta=\dfrac{底辺}{斜辺}\)

で覚えておけば、

例えば物理などで、直角三角形が傾いていても、

\(\sin\;\)がどれで、\(\cos\;\)がどれになるのか、明確になります。

教科書や参考書に載っている簡単な例で、三角比に慣れましょう。

「三角比」「三角関数」は、「sin」、「cos」などと、小中学生からすれば見慣れない、聞き慣れない記号が出てくるので、最初から苦手意識を持つ人もいると思いますが、中身は、直角三角形の辺の比を「サイン」「コサイン」「タンジェント」とカタカナ語で言い換えただけで、

\(\sin\theta=\dfrac{対辺}{斜辺}\)

\(\cos\theta=\dfrac{底辺}{斜辺}\)

\(\tan\theta=\dfrac{対辺}{底辺}\)

ですので、覚えて慣れてしまえば、決して難しくはありません。

(むしろ、高校数学の中でも「見掛け倒し(見た目ほど難しくない)ランキング上位」の単元だと思います。)

定番の30°の直角三角形で、練習してみましょう。

【例】

下の図の、\(a\;,\;b\;\)の値を求めましょう。

相似な三角形の辺の比は変わりません。

ですから、

辺の比は

この三角形と同じです。(学習の便宜上、「30°の直角三角形」(または「30°60°の直角三角形」)と呼ぶことにします)

つまり、

(斜辺):(対辺)=2:1

(斜辺):(底辺)=2:\(\sqrt{3}\)

となっています。

そして、

例えば、「斜辺」の長さから「対辺」の長さを出そうと思ったら

斜辺の長さに\(\dfrac{対辺}{斜辺}\)

をかけてあげればよいわけです。

 

すなわち

斜辺×\(\dfrac{対辺}{斜辺}\)=対辺

となりますよね。

\(\sin\;\)は「比」の値で、

\(\sin\theta=\dfrac{対辺}{斜辺}\)ですから

上の三角形の斜辺の長さ 6 に

\(\sin\;\)をかけてあげれば

a の値が出るはずです。

\(\sin30°=\dfrac{1}{2}\)

ですから

\(\qquad a=6×\sin30°=6×\dfrac{1}{2}=3\)

同様に、「斜辺」の長さから「底辺」の長さを出そうと思ったら

斜辺の長さに\(\dfrac{底辺}{斜辺}\) すなわち\(\;\cos\)

をかけてあげればよいわけです。

斜辺×\(\dfrac{底辺}{斜辺}\)=底辺

となりますよね。

\(\cos30°=\dfrac{\sqrt{3}}{2}\)

ですから

\(\qquad b=6×\cos30°=6×\dfrac{\sqrt{3}}{2}=3\sqrt{3}\)

思ったよりも難しくなかったのではないでしょうか。

三角比については、

この「60°の直角三角形」(または「60°30°の直角三角形」)と、その向きを変えただけの「30°の直角三角形」(または「30°60°の直角三角形」)、

および「45°の直角三角形」がとても重要です。

「60°の直角三角形」「30°の直角三角形」は正三角形を半分にしたもの、

「45°の直角三角形」は正方形を半分にしたもの、ですね。

\(\;2\;:\;1\;:\;\sqrt{3}\;,\;1\;:\;1\;:\;\sqrt{2}\;\)はとても良く使います。

「60°の直角三角形」と「30°の直角三角形」とでは、

sinとcosの値が入れ替わるだけ、

「45°の直角三角形」では、sinとcosの値同じ、など

使い慣れると問題を解くのもスムーズになります。

知っておくと役に立つネタバレ情報としては、

\(\sin45°=\cos45°=\dfrac{1}{\sqrt{2}}\;\)は有利化しないで使う方が計算その他が楽な場合が多いことです。

\(\dfrac{1}{\sqrt{2}}=\dfrac{\sqrt{2}}{2}\;\)ですが、

45°の三角比の値としては、分母を有利化しないで計算を進めた方が良い(早い)場合が多いので、

覚えるときは\(\dfrac{\sqrt{2}}{2}\;\)ではなく、\(\dfrac{1}{\sqrt{2}}\;\)で覚えておきましょう。

少なくとも計算途中で有利化することはあまり意味がないことが多いです。

この「正三角形の半分の直角三角形」に「正方形の半分の直角三角形」

の他に、

三角比、三角関数の基本として、とても重要なのが、

\(\qquad \sin^2\theta+\cos^2\theta=1\) ・・・①

この式です。

めちゃくちゃ使います。

「三角関数の加法定理から導ける公式」の回でもやりましたが、種々の公式の導出にも使われますし、様々な問題を解く場面でも極めてたくさん用いられます。

sinの式をcosの式に入れ替えることができるわけですが、使う場面が非常に多いので、いつもsinとcosの間にはこの関係がある(この式が成り立っている)ことを、三角関数の出てくる問題では、常に頭の片隅においておきましょう。

\(\tan\theta=\dfrac{\sin\theta}{\cos\theta}\) ・・・②

これも覚えましょう。

さらに、①の両辺を\(\cos^2\theta\;\)で割ると

\(\dfrac{\sin^2\theta}{\cos^2\theta}+1=\dfrac{1}{\cos^2\theta}\;\)となり、

これと②から

\(1+\tan^2\theta=\dfrac{1}{\cos^2\theta}\) ・・・③

こちらも、導出過程ともども覚えましょう。

お疲れ様でした。

次回以降、「三角比の拡張」も見ていく予定です。

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