前回、
数研出版の「チャート式 解法と演習」
いわゆる「黄チャート」を取り上げましたが
「青チャート」と「赤チャート」
どれを使うか迷われる方も多いと思うので、
「青チャ」「赤チャ」の特徴、三色の違いなどを取り上げてみたいと思います。
「チャート式 基礎からの数学」(青チャート)(数研出版)(*数研出版の公式HPでは、青チャートシリーズは「数学参考書書店売上№1」と紹介されています)
こちらも、「黄チャート」同様に、長い間大学受験生の鉄板参考書として
使われてきた歴史のある、いわゆる「青チャート」ですが、
黄チャートと比べると、やや難しめの例題や発展的な内容が含まれているのが特徴です。
ただし、両者は全く別物というよりも連続的な関係にあり、
扱われている基本事項や考え方には共通する部分も多くあります。
そのため、「黄チャートでは物足りない」「もう少し多くの問題に触れたい」
と感じる人には、青チャートも有力な選択肢になるでしょう。
例題について
チャート式シリーズでは、参考書の内容の主たる部分である「例題」ですが、
青チャートの例題は、黄チャートの例題よりも、若干発展的な問題の例題が加えられています。
また、同じ項目の例題でも、厳密にいうと、微妙に難易度が上がっているものもあります。
問題の質や解法の汎用性、解説のわかりやすさ、網羅性、トータルバランスなど、
前回、黄チャについて述べたことは、大部分が青チャにも当てはまります。
難易度が若干上がる分、基本部分の理解のしやすさ、については、
少し難易度が上がるかもしれませんが、
青チャも黄チャと同じくらい多くの大学
受験生にとってメインに据える参考書の
定番の一冊となっています。
むしろ、黄チャよりもやや難易度の高い問題までカバーしているので、
難関大学志望者の有力な選択肢となっているのも自然だと思います。
章末問題について
赤チャ、青チャ、黄チャの3色で、難易度が最も異なるのが、
章末問題です。
黄色チャートの章末問題は、「中堅国公立、中堅~難関私大」などが中心ですが、
青チャートでは、「難関~最難関国公立、難関~最難関私大」の問題が増え、
赤チャートでは、「最難関国公立、最難関私大」の入試問題が更に増えて
むしろ単元によっては難関~最難関国公立、最難関私立入試問題が中心となっています。
章末問題まで取り組めば、もちろん相当な力が付きます。
ただし、例題や練習問題も含めて考えると、チャートの問題を全て解くのは黄色・青・赤のいずれもかなりのものです。
そのため、時間的に十分な余裕があり、自分の学習計画の中で無理なく取り組めるのであれば良いのですが、多くの受験生には、まず「例題を完璧にマスターする」ことをお薦めします。
また、例題のすぐ下の類題を解くのも例題の理解の確認になります。「例題」-(下の)「練習」とセットで進めていくのも有効な学習方法です。
しかし、「チャート式」シリーズで最も重要なのは、やはり「例題」部分です。
章末問題やその他の問題は、まず「例題」をしっかりマスターした上で、他の教材も含めた学習計画全体の中で取り組むかどうかを考えると良いでしょう。
総合的にみて、青チャートは黄チャートと同様に、問題の質や解説の質、トータルバランスに優れた、いわば「優等生的な参考書」といえるでしょう。
「チャート式 数学」(赤チャート)(数研出版)
最も難しいとされる「赤チャート」です。
実際、上に述べた通り、章末問題が最難関大学の入試問題が多数あり、
例題や下の練習問題にも、難関~最難関国公立入試問題が登場します。
しかし、「例題」については、教科書レベルから掲載しているので、
実は大部分は、青チャートと近いレベルになっています。
そして、問題の質や解法の汎用性、解説のわかりやすさ、網羅性、
トータルバランスなどが優れている点は、黄チャート、青チャートと共通しています。
個人的には、赤チャートの解説は簡潔ながらも非常に参考になると感じています。
基礎~最難関まで最も幅広くカバーしているため、「チャート式参考書の最高峰」(公式HPより)とされるのも納得できます。
難関大学志望の人にはおすすめの1冊といえるでしょう。
ただ、やはり「最難関大学」の入試問題が、「例題」や「練習」の段階でも登場するため、人によってはオーバーワークとなってしまう可能性もあります。
赤チャは「誰にでも最初の一冊として勧める参考書」ではないですが、数学を意欲的に学びたい人や、最難関大学を目指す人にとっては非常に魅力的な参考書といえるでしょう。
大学受験向けの参考書はとても充実していて、他にも、魅力的、個性的な参考書はたくさんあるので、「大学への数学シリーズ」や、「やさしい高校数学」「問題精講シリーズ」など次回以降、紹介する機会があると思います。
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黄チャートについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
